急な雨で濡れてしまう事だってありますよね。
朝の番組の星座占いで1位だったのに!
なんて言っても、予期せぬ雨は降ってきます。
しかも
よりによって
超超超超お気に入りのバンビーを着てる日だなんて。
最悪です。
テンションは急降下です。
濡れた所は一時的に濃い色になります。
ドット状の色の段差が無数についてしまいました。
もうすぐにでも乾燥させたい。
もう一秒でも早く元の均一な色に戻したい。
だから、もう家に帰りたくなってしまいますよね。
しかし本当の悲劇はここからです。
帰ってハンギングして翌日。
シミになってる。
ウォーターマーク(雨染み)です。
ウォーターマーク(Watermark)は、主にテキスタイルや紙などの材料において、水が物質に影響を与えて起きる現象のひとつです。
今日の事例はマッキントッシュのバンビー
素材はウールです。
ウールにおけるウォーターマークは、物質の表面に水分が吸収されることで、光の反射や屈折の違いにより見た目の色が一時的に濃くなる現象です。
ウォーターマークが発生する理由は、主に吸湿性と屈折率の変化です。
ウールのコートと一括りにして、どんなコートもウールならが出来る訳ではありません。
素材は同じでも製造工程において様々な加工が施されてる場合もありますし、ウールだっていろんな種類やグレードが御座います。
全てのウール製品が水を吸収しやすい性質を持っているわけではないのですが、ものによっては水分を取り込んでしまいます。
水分を含むむことで膨張し、繊維同士が一時的に密着する場合もあります。
水分が繊維に入り込むことで、繊維内部の屈折率が変化します。
これにより、光の屈折や反射が異なる角度で起きるため、見た目の色やグロスが変化します。
ウォーターマークが現れる場合、濡れた部分はしばらくの間、そのままの濃い色が続きますが・・
時間が経つと、繊維が徐々に元の状態に戻り、ウォーターマークも薄れていき、いずれ完全に消えるはず。
え?
消えない
消えない
どうしよう?
一般論でのウォーターマークは一時的な現象であり、繊維自体には影響を与えません。
長時間濡れたまま放置されると、いろいろ厄介ですが・・濡れたウール製品は誰だってすぐ乾燥させると思います。
厄介なのは
ウォーターマークが乾燥しても消えない場合です。
原因は
繊維自体の構造が一時的に変化してしまったとか
製品製造時の加工が水と反応したとか・・
とにかく、元の色に戻らないのは凄く困ります。
そこで
皆さん、クリーニングに出しますよね?
洗えば綺麗になると思いますよね。
洗浄方法は洗濯絵表示に従いドライクリーニングです。
しかしその処理が効果を発揮しなかった。
なので別のお店に依頼。
でも結果は一軒目と同じ。
二度洗っても同じ状態。
一時的な色の段差のはずが・・・
あの雨で永久的な色の段差になってしまう。
ノースのマンジャケ着て行けばよかった
よりによって
MACINTOSHのバンビーを着てる日に・・
もうほんとガッカリですよね。
お気持ちはお察しいたします。
何とか元通りに戻せる方法を検討させて頂きました。
もうどの距離で見ても、どの角度でもどの光でも大丈夫。
見事に復元する事が出来ました。
とても人気のある高額なコートですし、これからも気持ちよく着て頂ける様に出来て本当に良かったです。
多分
バンビーだけでなくその他のウールのコートやジャケットも同様のトラブルで困ってる人がいるかもしれません。
是非ご相談下さい。
同じように綺麗になる可能性があると思います。
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