アクリル100%の白無地セーターです。
襟の黒ずみが特に酷い状態です。
全体的にも薄汚れてるので発色性も悪くなっています。
この状態で着用するのは気が引けてしまいますよね。
襟ほどではないけれど袖もまあまあ汚れています。
他にもお客様が赤い糸でマーキングして下さった部分的なシミは5か所ありました。
洗濯絵表示は手洗いOKです。
天然繊維のウールっぽい見た目であり、肌触りですが・・アクリルは化学繊維です。
なので・・
水洗いするのはウール程難しくありません。
Before&afterの動画は当店での作業によるものですが・・
家庭でこのセーターを水洗いするならどうやって洗いますか?
最も簡単なのは洗濯機に放り込んでしまう方法ですよね。
それだと何が心配ですか?
汚れが落ちない
型崩れ
縮む
シワが入る
等でしょうか?
どんな方法であれ・・
なにも悪くならずに綺麗になれば大成功です。
ただし・・
出来るだけ簡単に
ってのがありますよね。
面倒くさい事をすれば綺麗になるだろうけど・・
それが嫌だから、洗濯機に入れて普通に洗ってしまうわけです。
単品洗いになってしまう手洗いも嫌でしょ。
洗濯は毎日の事ですし・・
通常の洗濯ではやらないような事はしたくないですよね。
それなら
もうクリーニングに出しましょうよ。
僕がいくらでも綺麗に致しますよ。
そうくると・・
いやいや・・自分で洗いますよ。
すこしぐらいなら手間をかけてもいいわよ。
ってなったりますよね。
ならば・・
染み抜きではなく前処理をしましょう。
前処理はお洗濯の直前にやる作業で、丸洗いした際に汚れを落としやすくするためのものです。
ただ面倒だと思ったら続かないですよ。
洗濯って行為はずっと続くんだし・・
洗う目的は綺麗で清潔な状態にしたいからですよね。
じゃそんなに負担のない範囲内で出来る前処理を習慣化しましょう。
前処理って何をすると思います?
もう皆さん知ってる事ばかりですよ。
汚れが酷い襟の部分に洗剤を塗って少し放置してから洗う
とか
汚れたところに洗剤をつけて指やブラシやスポンジなんかで優しくこすってから洗う
とか
重曹だの
お酢だの
セスキ炭酸ソーダだの
オキシ漬けだの
なんか特別な事をしなきゃって思ってません?
重曹を使う意味なんかわかってなくて、やみくもに使ったりしてません?
結果が良ければなんだってOKなんですが・・
特に何かを準備する必要はないです。
準備しても取れない染みは取れませんから。
温度
濃度
時間
機械力
これら全部をあげれば洗浄力は爆上げです。
でもそれやっても大丈夫な服とダメな服があります。
そんな見極めが出来るはずがないのです。
だから、毎日自分が出来る事だけでいいんです。
それ以外の事はしなくていいんです。
それでダメなら・・
もうプロに頼ってください。
ちなみに
今日の事例のセーターを自宅で洗う際ですが・・
僕なら・・
中性(おしゃれ着洗い用)の洗剤ではなく
弱アルカリ性の粉末洗剤を使います。
この襟の黒ずみ取りたいですからね。
洋服は浸せるぐらいの量のお湯を用意します。
5リッターぐらいでしょうか。
お湯と言っても手を入れても平気な温度。
だから40℃以下です。
5リッターの水に入れる指定の洗剤の量の倍ぐらい入れます。
高濃度にして漬け込んで10分放置します。
10分後に水浴中で襟の黒んでるところを生地同士を擦って揉むようにします。
ここで完全に落ちなくてもOKです。
それから水浴中でネットに入れて、容器ごと洗濯機に入れちゃいます。
洗濯機のコースはデリケートコースを選んで、水量を増やします。
つけ置きの5リッターじゃ足りないでしょ。
洗濯機の水量にあわせて最初に入れた洗剤の量で足りない分だけ足してください。
このセーターの場合。
縮むより伸びる方が心配なので、脱水は通常の時間で行います。
3分とか5分とかかな。
脱水後、乾燥機は使用せず、形を整えて平干しで自然乾燥します。
シワが気になるならスチーマーあててください。
家で洗える服だけどこれだけ汚れが酷いとなると・・・
きれいに洗うのはなかなか大変です。
なので
面倒な人や必ず綺麗にしたいって人は僕にお任せ下さい。
まず自分でやってみてダメだったら考える
でもいいですよ。
僕の場合。
プロなので前処理は当たり前の作業です。
家庭洗濯でもやればかならず洗浄力あがります。
是非習慣化してみてください。
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