スキーウェアの撥水性は永久的なものではないんですよ。
それはわかりますが・・
一般的に何年ぐらいで効かなくなるのでしょう?
とのご質問です。
確かにはっ水の効き目は変化します。
効き
と
持ち
は古くなればなるほど悪化します。
時間の経過は止める事が出来ません。
着用すれば摩擦を避ける事も出来ませんし、何かしらの汚れだってついてしまいます。
何年ぐらいで効かなくなるかは・・
使用頻度やケアの仕方などによってかなり異なります。
一般的には1シーズン(1年)から3シーズン(3年)程度の間に効果が低下すると言われていますが・・
スキースクールの常勤講師は1シーズンも持たないかもしれません。
スキーはシーズン中3回で晴れた日だけであれば・・
3シーズン経過してもしっかり効くかもしれません。
頻繁に使用すれば洗濯だって繰り返す必要があります。
撥水が効かなくなるのが嫌で着ないなんて・・
何の為に買ったかわからなくなりますよね。
ただね・・
お気持ちはわかるんですよ。
スキーウェア
いいやつはめちゃくちゃ高いです。
撥水性を長持ちさせるためには、やるべきことは適切な頻度での適切なメンテナンスです。
もっとわかりやすく言えば
シーズンオフにはクリーニングに出してはっ水加工をするって事です。
汚れが付着したまま放置するのは良くないです。
汚れが落ちにくくなるだけでなくはっ水性能もどんどん低下します。
それから生地の状態もどんどん悪くなります。
この生地の状態の差がはっ水の効きと持ちに大きく影響するのです。
スキーウェアの製造過程において、撥水コーティング加工の均一性に差がある場合も可能性としてはゼロじゃないと思いますが・・
普通はそんな事は考えないです。
新品の時から、部分的に撥水性が劣るところがあるなんてのは効いた事ありません。
なので
新品の時はどの部分も同じような効き目だったけど・・・
次第にウェアの部分によって差が出てきたと感じてしまいます。
今日の事例では
ジャケットは前身頃のお腹や肘は効きが弱いです。
でも袖の先やフードや背中はちゃんと効いています。
これは1年前に当店でクリーニングとはっ水加工をしてあるウェアです。
そしてこのウェアはもう6シーズンぐらい着ていてそろそろ買い替えを検討してるそうです。
6シーズン目らしい剥離や劣化はあるものの・・
まだまだ着る事が出来そうだし、生地の状態が良い部分は1年経過してもまだこれぐらい水が弾くわけです。
今回も昨年と同じようにクリーニングとはっ水加工をさせて頂きました。
Before&afterの差はありますが、afterの状態でもBeforeと同じような効き目の差はあります。
多少の剥離はあるものの・・・
見た目が著しく悪くなってはいないです。
中綿にプリマロフトが入っていてワタの偏りたヘタリも感じないので十分な防寒性もあるはず。
デザイン的にも古さを感じないです。
部分的に耐水性に不満があるものの・・・
ウェアの使用に支障がなければ、すぐに買い替える必要はありません。
だからこそ、今年も当店でしまい洗いをご依頼くださった訳です。
再撥水処理をしても年々効きも持ちも悪化してしまう事が避けられないかと思いますが、過去に戻る事は出来ません。
今出来るベストなケアをさせて頂きましたので是非来シーズンもこのウェアで沢山スキーを楽しんで頂ければ幸いです。
はっ水性を補完することはいつでもできますが・・
どれだけやっても満足いくレベルに戻らない場合や、ウェアの劣化が酷く進んでいると感じる場合は、新しいウェアを検討してみてください。
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