洋服の素材表記「指定外繊維」って書いてある洋服です。
これは、洋服の製造過程で使用された繊維のうち、一般的な素材表示リストには含まれない、特殊な繊維です。
一般的な繊維
(例:綿、ポリエステル、ナイロンなど)
じゃないんですよ。
ブランドやメーカーが自社の製品に使用している独自の素材なんて可能性もありますね。
一般的な繊維ではないので、素材の特性なんかもよくわかりません。
製品の耐久性、お手入れ方法などに影響を与える可能性がありますね。
ただ
今日ご紹介のアイテムに関しては指定外繊維(和紙)って書いてあるんです。
和紙
これは聞いた事ある。
これは知ってる。
日本の伝統的な手法で作られる紙の一種ですよね。
折り紙
襖(ふすま)
紙風船
を想い出して下さい。
水に強いですか?
それは愚かな質問ですよね。
紙で出来た服を水洗いしちゃダメな感じがしません?
破けちゃうかもしれませんよね。
結構、編み目も緩いです。
向こうが透けて見えるか見えないかのギリギリです。
破けなかったとしても、水洗いにより紙の繊維が傷んでしまったり風合いが損なわれるのがとても心配です。
ドライクリーニングは、水を使用せずに溶剤を使って衣類をクリーニングする方法です。
和紙を含むセーターを洗うのであればドライクリーニングの方が一般的には安全だと思えます。
ちなみに・・
水と溶剤では圧倒的大差で溶剤の方が繊維素材に優しいです。
ドライクリーニングならトイレットペーパーですら機械力をかけて洗っても溶けたりしないで原型を保ってくれます。
水洗いでは考えられない事が出来るんです。
ただ
依頼品のセーターは指定外繊維の和紙が100%じゃありません。
指定外繊維(和紙)42%ポリエステル58%の混紡です。
そして洗濯絵表示タグにはドライクリーニングだけでなく、水でも「洗える」と表示されています。
なので・・
これは、自宅で洗濯が可能です。
しかし・・
洗えるからと言ってシミを完全に取り除くことができるかどうかは保証できません。
実際にお客様は家で洗って落ちない染みを取って欲しい訳です。
このセーターの場合。
お客様がトライした水洗いで落ちなかったのは油性の染みだと思います。
油染みが厄介なのではなく
和紙が入ってる素材が厄介なんです。
和紙に限らないですが繊細な素材やデザインになればなるほど、シミの処理は難しくなります。
なので
しみは何が付いた
より
何についた
かによって出来る作業が異なります。
作業内容が違えばリスクも時間も料金も違います。
ただ
シミを取ってお渡しする結果だけは同じじゃなければなりません。
きれいになりました。
完璧です。
Comments