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patagonia MARS DAS PARKA 19004F6 オリジナルの状態を保ってクリーニングできたことがとてもうれしい


お客様がクリーニング依頼票に記載して下さったシミ以外にも、襟裏、フード先端、右肘にもシミを確認いたしました。


特に襟裏の汚れは顕著で、手触りも悪化しています。


これはお客様に確認したところ、しっかり認識して下さっていました。


電話で相互確認出来たのはとても助かります。


大変古い製品ですから心配な事が御座います。


まずパーツの劣化に伴う破損です。


胸やお腹のポケットの持ち手は既にべたついています。


ループになって付いてるだけなので取れるんですが、取り付けがタイトです。


少し無理して取ろうとして破損させてしまうリスクの方が高いと判断したので今回は付けたまま洗う事にしました。


他のプラパーツはフード、裏地の首元・裾、ファスナーにもついていて、同様の年代の製品では破損事例が多いです。


お預かりの時は大丈夫でも洗浄中に破損してしまう可能性もございます。


なので全てのパーツは可能な限りカバーいたします。


それから


白タグの文字の変化です。


内側の白いタグの文字が薄くなったり、消えてしまったりする可能性があります。


とは言え


消したくないですよね。


僕も全く同じです。


でもカバーのしようがありませんし、このタグが付いてる襟が最も汚れていて綺麗にしたい部分です。


今回のダスパーカは、ビンテージ品かつ非常に希少なMRASモデルです。


そして、全体的に状態が極めて良好です。


これは汚れの酷いダスパーカより洗浄力を制限しても綺麗になる可能性があります。


と言う事はリスクも低くなると思います。


通常のクリーニングとは異なる特別な配慮と手間をかけて慎重な作業をさせて頂きました。


今日の動画で伝えたい事は「オリジナルの状態を保ってクリーニングできたこと」なんです。


お客様からすれば「当たり前」の期待であり、それが叶わなかった時の落胆や不信感は計り知れません。


そして、クリーニング業界で頻繁に起こる「こんな風にされた」というトラブルは、相互確認とコミュニケーション不足が大きな原因です。


ドライブレコーダーを設置して受付の様子を録画する店舗があるという話は、その問題の根深さを物語っていると思います。


皆さん、クリーニング店の事を信じていますでしょうか?


安心してお任せ出来るでしょうか?


「オリジナルの状態を保ってクリーニングできた」という成功報告は近年物の服なら当たり前でも、ビンテージ古着の場合は違います。


パタゴニアの古着愛好家の皆さん。


着る資産とまで言われる程の大切なアイテムのメンテナンス


どうします?


すでに商品の希少性や歴史的背景は私が説明するまでのもなくご存知のことと思います。


皆さんが次に求めているのは、その大切なアイテムをいかに長く、良い状態で維持していくかという「メンテナンス」に関する情報です。


MRASダスパーカのクリーニングに限った話ではありませんが、ビンテージ古着の場合。


シミや汚れの変化も凄く大事ですが、「オリジナルの状態を保ってメンテナンスをする」って事を強く意識しなければなりません。


これは、単なる汚れ落としを超えた、アイテムへの敬意と、その価値を未来へ繋ぐ視点だと思っています。


ヴィンテージのパタゴニア製品と言えど、通常の衣類とは異なる素材や構造ではありません。


ただ長年の経年変化を伴っています。


そのため、気を付けなければならない事が御座います。


アイテムごとの特性を熟知した専門的な知識と技術がありそうだって感じられないなら怖くて依頼出来ないのではないでしょうか。


既にべた付いてしたジッパーの持ち手。


既に劣化していても不思議ではないプラパーツ。


「オリジナルの状態」を最優先したケアであれば・・


シミや汚れが取れない可能性が高くなってしまいます。


そして劣化に関してはどうしようもないんです。


それはお客様もわかって下さってるのですが・・


お客様にとって、このパタゴニアのアイテムは単なる衣類ではなく、コレクションであり、投資対象でもあると思っています。


当店のメンテナンスは、そのアイテムの価値を維持し、時には向上させることにも繋がると思っています。


適切なメンテナンスが施されたアイテムは、将来的に手放すことになった場合でも、より高い価値で取引される可能性が高まります。


特に大切なアイテムをメンテナンスに預ける上で、お客様が最も求めるのは「安心感」と「信頼」です。


当店には多数のパタゴニア製品のクリーニング実績が御座います。


そしてMRASような希少モデルの取り扱い経験も御座います。


今日の動画が「信頼できる選択肢」となり得ることを願うばかりです。

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