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【奇跡の復活】24年前のパタゴニア・ダスパーカ。ヴィンテージの「着る資産」をクリーニングする


こんにちは、武田クリーニングです。 今回は、多くのお客様からご相談いただくヴィンテージウェアのクリーニング事例をご紹介します。 特に今回は、僕自身もテンションが上がった一着です。

2001年秋冬モデル、パタゴニアの「ダスパーカ」。 お客様からお預かりした、今から24年前の貴重なヴィンテージです。


内タグに秘められたストーリー「F01」


お預かりしたダスパーカの内タグには、「F01」と記載されていました。これは、2001年秋冬モデルであることを示しています。

この年のダスパーカは、現在でも大変な人気を誇ります。その理由は、このモデルを最後に**袖口のパイピング(縁取り)**が施されなくなったからです。初期モデルの証であるパイピングは、熱心なファンにとってたまらないディテールなんですね。

そして、この鮮やかな赤色。 「ポップオレンジ」という名前がついています。秋冬のアウターといえば、黒やネイビー、カーキといった濃色がほとんど。でも、休日くらいはこんな鮮やかな色を着て出かけたい、そんな気持ちにさせてくれる素敵なカラーです。


経年変化も「着る資産」の一部


このダスパーカは、サイズ感や色褪せ、傷、パーツの破損もほとんどなく、状態は非常に良いものでした。

ただ、全体的な汚れがかなり目立ちました。 そして、どこからともなく漂う、独特なニオイ。

「着る資産」という言葉がぴったりなこのダスパーカですが、古着ですから、コンディションは様々です。

「この当時のダスパーカは価格が下がらない」 「あの時買っておけばよかった」

そんな風に言う人も多いですが、いざ手に入れた古着がこんな状態だったら……。

「とても着られない」 「でも、クリーニングに出して大丈夫かな?」

そう悩んで、クローゼットに眠らせている方もいるかもしれません。


メンテナンスは、未来に服を繋ぐための「最善策」


「タグの文字が消えるのが嫌で洗わない」 「洗って風合いが変わったらどうしよう」

僕たちクリーニング屋は、そんなお客様の気持ちも理解しています。

事実、今回のダスパーカの白いタグも、洗浄によって文字が薄くなったり、消えてしまったりしました。お客様には事前にご説明し、ご納得いただいてからの作業です。

ただ、僕が伝えたいのは、着れば服は汚れるということ。 そして、汚れたら洗う、ということです。

文字が消えないことを優先して洗わなければ、汚れはどんどん蓄積し、やがて繊維は劣化していきます。ニオイも気になって、せっかく手に入れた一着が着られなくなってしまう。それでは、本末転倒ではないでしょうか。

タグの文字は消えても、シミも汚れも全部消えます。 白タグの文字を残すことを重視して洗うことはできますが、それでは汚れは取れません。

お客様の想いを汲み取り、最善のメンテナンスをご提案すること。それが僕たちの仕事です。


Before & After:これがプロの仕事です


今回のダスパーカは、長年の汚れが蓄積していました。 袖先、襟、フード、ポケットの周り、お腹や胸の部分…挙げればきりがありません。

お客様にお渡しする際には、完璧な状態でお渡ししたい。

それは、ただ汚れを落とすだけでなく、素材本来の「膨らみ(ロフト)」を蘇らせ、風合いを整えること。そうすることで、着心地も格段に良くなります。

野球で例えるなら、**「来た球を全力で打ちに行く」**ことです。 ただバットに当てるだけでなく、ホームランを狙います。ホームランを狙った結果ヒットにしかならなかったとしても、全力で悔しがり、次の打席ではどうすればホームランにできるかを考える。

それが、僕たちクリーニング屋の仕事に対する姿勢です。


蘇った「着る資産」を、また着て楽しむ


長い年月を経たダスパーカは、まるで新品のように膨らみを取り戻し、ポップオレンジの鮮やかな輝きが蘇りました。

この結果に、お客様にもきっと喜んでいただけるはずです。

もし、あなたが持っている古着やヴィンテージウェアで、

「汚れやシミがあって、なかなか着られない」 「買ったけど、ニオイが気になる」

そんなお悩みがあれば、ぜひ武田クリーニングにご相談ください。

【お問い合わせはこちらから】 当店の公式LINEでは、お洋服全体の写真、シミの写真、洗濯表示タグの写真などを送っていただけます。いつでも相談できるクリーニング店として、ぜひご登録ください。

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