top of page

ボンディング加工の服の特徴とメリット・デメリット




       

洋服のボンディング加工とは、生地同士を接着剤や熱処理などで強固に結合させる加工方法です。


一般的には、表生地と裏生地を接着させることが多いです。


このコートもそうです。


二枚の生地を接着するので厚みや強度が増して洋服のシルエットを保ちやすくなります。


洋服のパーツごとに必要な大きさに生地を裁断し接着剤を塗布します。


接着剤は、熱処理によって強固に接着するものや、水や洗濯に強いものなどいろいろあると思います。


表生地と裏生地を重ねて加熱圧着すれば接着剤が溶けて生地が密着し一体化します。


それから必要な部分だけ縫製したり、ボタンなどの付属品を取り付けて完成です。


裏地を使うよりは軽量だし、柔軟性もあるし、ファッション性を重視した服は作りやすいんじゃないかな・・・


それから機能性を重視した服にもよく使われると思います。


有名どころではみんな大好きなゴアテックス。


防水透湿性の高い機能素材もボンディング加工です。


縫製ではないので縫い目がないわけです。


これは軽く出来ますよ。


着心地も良くなりますよ。


使う材料(素材)によっては防風防水性だって大いに期待できます。


見方によっては縫い目がない方が美しいってことも大いにありますね。


いや~


イイ事いっぱいですね。


ではデメリットも説明します。


接着剤の耐久性の問題です。


縫製は縫い直しが出来るけど、ボンディングは貼り直しが出来ません。


お直し屋さんももお手上げです。


接着剤が剥がれたら・・


もうその服は終わりと言われてます。


姿かたちがなくなるわけではないけど・・・


剥離してしまうと見た目が著しく悪くなります。


天然素材のエイジングの様にかっこいいって事にはなりません。


それから


メンテナンス性も悪いです。


お手入れは僕らプロも難しいです。


水溶性の接着剤を使ってるのであれば・・水処理しちゃうと圧着に影響するかもしれませんし・・


染み抜きの際に熱を加える事でも圧着に影響するかもしれません。


何もしなくても・・


つまり


着なくても、洗わなくても・・


製造から数年で劣化する短期寿命の加工と言われています。


それがいつか


クリーニングに出したら。


そうなったら・・


事前にその加工の特性の説明もしてなければトラブルになりますよ。


洋服の寿命は、素材や使用環境、手入れの方法などによって異なりますが・・・


このボンディング加工だけは、他の服と違います。


加工の特性を知らずに買うととね。


ガッカリかもしれません。


なので・・


是非知ってください。


わかったうえで買ってください。


ボンディング加工だからこその生地感、オシャレですよ。


ボンディング加工だからこその機能性。最高です。


メンテナンス性は悪いけど、それはもうプロに任せましょう。






bottom of page