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ECWCS GEN3 Level 7(レベル7)のロフト復元とメンテナンス術。プリマロフトを「しぼんだ風船」から「マシュマロ」へ復活させる方法



冬のミリタリーウェアの頂点、ECWCS GEN3 Level 7(エクワックス・ジェンスリー・レベルセブン)


通称「マシュマロスーツ」や「ハッピースーツ」と呼ばれるこのアウターは、米軍の極寒地用レイヤリングシステムの最終レイヤーとして、圧倒的な防寒性能を誇ります。


しかし、中古市場で手に入れた「Small-Short」などのゴールデンサイズを手に取った際、「思ったよりボリュームがない」「シルエットがイメージと違う」と落胆される方が少なくありません。


今回は、数多くのLevel 7をメンテナンスしてきた武田クリーニングの視点から、「なぜLevel 7はヘタるのか」そして「どうすれば本来の性能を取り戻せるのか」を徹底解説します。


1. エクワックス・レベル7の核「プリマロフト」の宿命


Level 7の中綿には、米軍の要請で開発された人工羽毛**「PRIMALOFT®(プリマロフト)」**が採用されています。「羽毛に代わる素材でありながら、水に濡れても保温力を失わない」という画期的な特性を持っています。


しかし、このプリマロフトにも弱点があります。


それは「汚れによる繊維の癒着」です。

長年の着用により、目に見えない皮脂、排気ガス、ホコリが繊維一本一本に絡みつくと、中綿が空気を抱え込むことができなくなり、ロフト(膨らみ)が消失します。

これが「しぼんだ風船」状態の正体です。


2. この服ならではの「汚れの貯蔵庫」:襟元の特殊構造


Level 7はフードが襟に収納できる構造になっています。

このため、襟の裏側の先端(エッジ部分)が、着用者の肌や髪、整髪料に直接触れ続けることになります。

一般的に裏地が汚れる他のアウターとは異なり、「襟の表側・先端」に汚れが蓄積しやすいのがこの服の大きな特徴です。

ここを放置すると、見た目だけでなく不快なニオイの原因にもなります。


3. プロが行う「フルメンテナンス」の工程


武田クリーニングでは、単なる洗濯ではなく、素材のポテンシャルを最大化させる「フルメンテナンス」を実施しています。


  • 徹底したクレンジング: 蓄積された皮脂汚れを特殊な洗浄剤で溶かし出し、中綿の繊維を「窒息」から解放します。

  • 消臭処理: 中古購入時に気になる特有のニオイを、素材を傷めない適切なアプローチでリフレッシュします。

  • ロフト復元乾燥: 低温でじっくりと、かつ物理的な動きを加えて乾燥させることで、プリマロフトの繊維を一本ずつ立ち上がらせ、空気の層を再構築します。


4. ダウンではなく、あえてLevel 7を選ぶ理由


「ダウンの方が暖かいのでは?」という声もありますが、Level 7(化繊)の強みは、日本の冬の湿気や雨雪、そして「プロのメンテナンスによって何度でも高い水準で復活できる」というタフさにあります。


適切なケアを施されたLevel 7は、袖を通した瞬間にその圧倒的な軽さと暖かさに驚くはずです。


【結び】


お手持ちのECWCS GEN3 Level 7が、もし本来の「マシュマロ」のような弾力を失っているなら、それは寿命ではありません。

ただ「リフレッシュが必要なサイン」です。

本来のシルエットと防寒性能を取り戻し、最高のコンディションで冬の街へ出かけましょう。

全国からの宅配クリーニングも承っております。


お気軽にご相談ください。

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