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アイラーセンのソファカバーを水洗い!19年ものの黒ずみと輪ジミを落とした、綺麗事なしのリアルな現実と劇的復元の全舞台裏


お気に入りのソファで過ごす時間、それは日々の暮らしの中で本当に贅沢で大切なものですよね。 特に、新築や引っ越し、お部屋の模様替えのときに一目惚れして迎えたお気に入りのファブリックソファなら、なおさらです。

今回私のもとに届いたのは、デンマークの最高峰ソファブランドとして名高い「アイラーセン(eilersen)」の座面カバー2枚でした。アクタス(ACTUS)などで取り扱われている、誰もが一度は憧れる名作ソファです。

オーナー様がこのソファを購入されたのは、なんと19年前。 19年間、ご家族の歴史と大切な時間を真ん中でずっと支え続けてきた、思い出の詰まったソファです。

しかし、毎日座る特等席だからこそ、避けて通れない過酷な現実があります。それが「汚れ」の蓄積です。

お預かりしたカバーの座面前方には、19年分の生活で蓄積した薄黒い黒ずみ、そして、くっきりと境界線が浮き出た大きな原因不明の「輪ジミ」が発生していました。オーナー様は、シミが出来た当時に「なんとか自分で落とそう」と、水で叩いて拭き取ろうとされたそうです。しかし、結果は無情にも、叩けば叩くほど輪ジミが大きく広がってしまったとのことでした。


なぜ、水で叩くと輪ジミが広がってしまうのか?

これはソファーカバーやファブリック製品のセルフメンテナンスにおいて、非常によくあるトラップです。

長年洗っていない生地には、目に見えないホコリや皮脂、お部屋の空気中のわずかな油分などが全体に「うっすらと均一に」馴染んでいます。そこに、シミを落とそうとして部分的に水を含ませると、その水が生地に染み込んでいく過程で、それまで全体に馴染んでいた薄い汚れの膜を一緒に溶かしながら、外側へ、外側へと押し広げていってしまうのです。

そして水が乾いた瞬間、押し流された19年分の汚れが、一番外側の「境界線」に濃縮されて残る。これが輪ジミの正体です。つまり、新しいシミがついたわけではなく、「元々あった全体の汚れを、水によって一箇所に集めてデザインしてしまった」ということなのです。


アクタスの正論と、クリーニング業界の限界

オーナー様が購入先のアクタスさんに確認したところ、「ドライクリーニングで洗ってください」と案内されたそうです。これはメーカーとして、プロとして、100点満点の大正解のアドバイスです。

今回のカバーの素材は「コットン56%、アクリル35%、リネン9%」の混紡素材。天然繊維である綿と麻が半分以上を占めています。これをご家庭や一般的なクリーニング店で安易に水洗いしてしまうと、間違いなく激しく縮みます。高級ソファのカバーは中のウレタンに対して寸分の狂いもないジャストサイズで作られているため、わずか数センチ縮んだだけで、もう二度とチャックが閉まらなくなってしまいます。

しかし、ここにクリーニング業界の大きなジレンマがあります。 推奨されている「ドライクリーニング」は、石油系の溶剤で洗うため、生地を全く縮ませないという意味では最強に安全です。ですが、ドライクリーニングは油性の汚れを落とすのは得意でも、皮脂の汗成分や、水で広がってしまった輪ジミのような「水溶性の汚れ」を落とす力はほぼゼロなのです。

つまり、守りのドライクリーニングを何回繰り返しても、この19年ものの黒ずみや輪ジミは、1ミリも綺麗にならない可能性が高いということです。


「縮ませない魔法なんてない」綺麗事なしのリアルな現実

綺麗にするためには、どうしても「水」の力、つまりウェットクリーニング(丸洗い)が必要です。しかし、そこには縮みのリスクが100%付きまといます。

ネットや教科書には「プロの技術で縮ませずに水洗いする」なんて綺麗な言葉が書いてあるかもしれません。でも、はっきり言います。そんなの無理です。天然繊維は水を通せば必ず縮むんです。

だから私は、事前にLINEの無料カウンセリングで、このリスクを包み隠さず正直にお伝えしました。 「縮むリスクは確実にあります。だから、僕が限界までコントロールして洗った後は、元のサイズに手作業でグイグイ引っ張り戻します。あとはお届けした後に、お客様自身で『なんとか頑張ってグイグイ設置してもらうしかない』。それが綺麗事なしのリアルな現実です」と。

それに対してオーナー様は、「リスクをすべて了解しました。その上で、託します」と、覚悟を決めてご決断をしてくださいました。

信頼をいただいた以上、プロとしてやるべきことは一つです。リスクを徹底的にコントロールしながら、限界まで攻めの洗浄を行う。アイラーセンの風合いを壊さず、汚れだけを完全に抜き去る職人の作業が始まりました。


職人の意地がもたらした、これ以上ない大成功

一筋縄ではいかない19年分の蓄積汚れを独自の洗浄メニューで徹底的に分解し、洗濯絵表示違反を承知の上でウェットクリーニングを敢行。乾燥段階では、縮んだ繊維を元の正しい織り目へと、手作業でグイグイと形状復元していきました。

結果は……私としてもこれ以上ない「最高の状態」まで引き上げることができ、大成功となりました!

気にされていた大きな輪ジミ、そして全体的な黄ばみや黒ずみは跡形もなく、非常に綺麗に除去することができました。心配された地色そのものの色褪せも、全く不自然な感じではなく全体に綺麗に馴染んでいます。 裏側の別布にあるブランドロゴの色柄にも一切の変化はなく、何より一番の懸念だった縮みが予想よりもかなり少なく抑えられました。

発送の際、オーナー様に「これなら問題なく再度装着していただけると思います」とメッセージをお送りしたところ、無事に届いたオーナー様から、心震えるような本当に嬉しい御礼のメールをいただきました。

【お客様からの御礼メッセージ】 「先程ソファーカバーを受取りました。見事にシミや汚れが落ちており、心も洗われたかのように感じます。装着も問題なく、他のパーツとの色の段差も気になる程では有りませんでした。これからも長く使っていきます。改めて武田様の技術の高さと丁寧なご対応に感謝しております。ありがとうございました。」

一番心配していた装着も問題なかったとお聞きして、私も心の底からホッといたしました。諦めずに、私を信じて大切なソファカバーを託してくださったオーナー様に、改めて深く感謝申し上げます。


諦めて手放してしまう前に

「もう19年も経っているから無理だろう……」 「高級ブランドだし、水洗いはダメって言われたから諦めるしかない……」

そうやってお気に入りのソファを処分したり、高い費用をかけて買い替えたりしてしまう前に、ぜひ一度、シミ抜きの専門家である私にご相談ください。

私は、綺麗事だけの調子の良いお答えはいたしません。お品物の状態をしっかりと見極め、リスクも現実もすべて正直にお伝えした上で、あなたの大切な家具の寿命を伸ばすために一着一着、心を込めてカウンセリングさせていただきます。

お気軽にLINE(LINE ID: siminuki-takeda)からお写真をお送りください。あなたからのご相談を、心よりお待ちしております。

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