【油染みの新常識】なぜ服のシミは水洗いで落ちない?クレンジングと洗顔の理論でわかる正しいクリーニングの選び方
- 武田信一

- 10 時間前
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家庭でお洗濯をしていて「どうしても落ちないシミ」と格闘したことはありませんか? 「家で何度も洗ったのに、うっすら影のように残っている……」 「クリーニングに出したはずなのに、落ちていませんと返ってきた……」
実は、このように皆さんがお家で「どうしても落ちない!」と頭を抱えるシミの多くは、ハンドクリームや軟膏、料理の油といった『油染み』なんです。
今回は、なぜ家庭の普通のお洗濯では油染みが落ちにくいのか、その明確な理由をお肌のスキンケアに例えて分かりやすく解説します。
なぜ?家庭の水洗いで油染みが落ちない理由
お肌のスキンケアを思い浮かべてみてください。
普段メイクをしない男性なら、毎日のお手入れは「泡の洗顔料のみ」でOKという方も多いですよね。 でも、バキバキにメイクをする人だったらどうでしょうか? 絶対に「クレンジング(メイク落とし)」が必須じゃないですか。もしクレンジングを一切使わずに、いきなり泡の洗顔フォームと水だけで洗ったら、メイクの油分が水を弾いてしまってドロドロに残ってしまいますよね。
実は、家庭のお洗濯はこれと全く同じ状態なんです。
家庭の洗濯洗剤は、お肌でいう「洗顔料」。 水ベースで汚れを落とすものなので、繊維の奥にガッチリ入り込んだ油性の汚れを、いきなり水の中にドボンと入れて洗っても、水を弾いてしまって絶対に溶けないんです。 服のお洗濯は、いきなり洗顔からスタートしてしまっているから、油染みが残るんですね。
お皿洗いは、いきなり水や食洗機でスタートしても綺麗に洗えるのに、服はダメなんですよ。厄介ですよね。
ドライクリーニングは「服のクレンジング」
これね、水洗いじゃなく、クリーニング店の「ドライクリーニング」だと簡単に落ちたりします。
ドライクリーニングとは一体何なのか。 一言で言うと、「水を1滴も使わず、油(有機溶剤)だけで洗うお洗濯」のことです。(※市販のドライマーク用洗剤を使って家で洗うこととは全く違います)
スキンケアで例えるなら、まさに『クレンジングオイル』そのもの。 油の汚れは、油に一番よく溶けます。だから、水洗いでビクともしなかったハンドクリームなどの油染みも、付いてすぐの段階であれば、高度な染み抜きをしなくてもドライクリーニングだけで跡形もなく消え去ってしまいます。
つまり、水洗いが「クレンジングなしの洗顔」なのに対し、ドライクリーニングは「クレンジングのみで洗顔なし」という状態なんです。
理想の「ダブルクリーニング」と素材の壁
スキンケアでは常識である「クレンジング&洗顔」が、洋服のメンテナンスではどちらか片方になりがち。
それなら、ドライクリーニング(クレンジング)をしてから、ウェットクリーニング(洗顔)をすればいいじゃないか、と思いますよね。 その通り、油性も水溶性の汚れも両方落とす「ダブルクリーニング」が一番理想的です。
確かにそれぞれ得意とする汚れがあるのですが、ここで大きな問題になるのが「お洋服の素材」です。
世の中のお洋服、すべてがダブルクリーニングOKのメンテナンス性の良い服ばかりじゃないからさ。 水洗いNGのデリケートな素材は、家では洗えません。実はこれ、私たちクリーニング屋にとっても条件はほぼ同じなんです。
だからこそプロは、その素材に対して、あまり得意じゃない方の汚れを落とすために、色々と工夫したり手間をかけたりするわけさ。
皆さんは、素材の特性なんかしったこっちゃなくても全然大丈夫です!
大切な服を長持ちさせるために
油染みに限らず、シミは時間が経って酸化してしまうと黄色く変色し、ドライクリーニングや一般的な水洗いだけでは落とせない非常に厄介なシミに進化してしまいます。
「油のシミがついた!」と気づいたら、とりあえず落ちるかどうか試しに家で洗ってみるのもいいですが、無理はしないでください。 いじくり回さないでください。
どこまでなら自分で出来るかなんていう見極めは、プロでも難しいんです。 無理は禁物。
なので、ちょっとやってダメなら、すぐにそのままクリーニングに出していただくのが、お洋服を一番長持ちさせる秘訣です。
ただし、クリーニング店選びは本当に大事です。 大切な一着を長く愛用するために、しっかりと手堅いメンテナンスをしてくれるお店を選びましょう。
この内容については、YouTubeの動画でもさらに詳しく解説しています。そちらもぜひチェックしてみてくださいね!
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